2007 Fiscal Year Annual Research Report
ショウジョウバエ貪食受容体Draperに認識されるアポトーシス細胞表層分子の同定
Project/Area Number |
06J00268
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
倉石 貴透 Kanazawa University, 医学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | アポトーシス / 細胞貪食 / ショウジョウバエ |
Research Abstract |
ショウジョウバエ食細胞の貪食受容体であるDraperが認識するアポトーシス細胞表層の貪食目印分子(Draperのリガンド)を同定することを目的として研究を行っている。昨年度は、Draperに結合する分子を生化学的に同定した。そして、本年度の研究において、以下のことが達成された。 1.同定した分子、CG1837を欠損するショウジョウバエを作成した。そして、胚におけるヘモサイト、グリアによるアポトーシス細胞貪食が低下していることがわかった。 2.CG1837は、Draperおよびその下流のシグナル伝達分子であるced-6と遺伝学的相互作用を示すことがわかった。 3.大腸菌で産生し精製したCG1837を表面に付着させたラテックスビーズを貪食標的としたとき、陰性コントロールに比べて効率よく貪食されることがわかった。 4.CG1837を表面に強制発現させたショウジョウバエ食細胞株を貪食標的としたとき、陰性コントロールに比べて効率よく貪食されることがわかった。 5.CG1837はすべての細胞の小胞体に存在し、アポトーシス時に細胞表面に移動することがin vitroとin vivoの両方の実験で示された。 6.Draper依存であることが知られているグリア細胞による変態過程におけるキノコ体軸策プルーニングにCG1837は必要ないことがわかった。 7.CG1837を欠損しても食細胞の基本的貪食能に影響しないことがわかった。 以上より、CG1837はDraperが認識するアポトーシス細胞表層の貪食目印分子であると結論し、実験結果をまとめた論文を現在投稿中である。
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Research Products
(1 results)