2006 Fiscal Year Annual Research Report
多様化するユーザ環境への高い親和性を実現する環境適応型無線通信方式に関する研究
Project/Area Number |
06J00472
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
木村 亮太 早稲田大学, 国際情報通信研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 環境適応型無線通信 / 高精度電波伝搬環境推定方式 / 多層構造型最適制御方式 / 直交周波数分割複信方式 / 多入力多出力伝送方式 / マルチキャリア伝送方式 / 多元接続方式 / 複信方式 |
Research Abstract |
(1)上りリンクOFDMAシステムにおける送信タイミング制御方式 次世代移動通信システムの物理層伝送方式として注目されているOFDMAにおいて,上りリンクにおけるユーザ間の信号の伝搬遅延時間差を補償する送信タイミング制御方式を提案している.さらに,送信タイミング制御を行う際に必要な遅延時間推定における演算量を削減する手法も併せて提案している.本提案方式により,無制御時に問題となるユーザ間干渉を簡易に回避することが可能となり,さらに演算量削減手法により実装容易性も飛躍的に向上している. (2)高速移動MIMO-OFDMシステムにおける低演算量・低処理遅延量信号処理 劣悪な伝搬環境においても高速情報伝送を可能とするMIMO-OFDMシステムを,ユーザが高速移動する環境においても動作可能とするための信号処理方式について提案している.高速移動MIMO-OFDMシステムにおける重要課題として,信号検出およびチャネル推定アルゴリズムが挙げられる.従来研究では,これらアルゴリズムの演算量削減化のみが図られてきたが,本研究ではさらに処理遅延削減化も目標としている.これにより,高速移動時の処理遅延による受信特性劣化および実効的な伝送レートの低下を防ぐことが可能となる. (3)直交周波数分割複信方式 多種多様な無線ネットワーク形態に対して通信の柔軟性を高める直交周波数分割複信方式を提案している.これは,従来取り扱われることのなかった複信方式それ自体に対して,マルチキャリア伝送方式の長所を取り入れた方式である.これにより,従来のP-P, P-MP型ネットワークのみではなく,近年注目されているアドホックネットワークを含むMP-MP,メッシュ型ネットワークにも,それらネットワークの性能を損なうことなく適用することが可能である.
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Research Products
(1 results)