2007 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ構造配列および自己集積単分子膜を用いた一分子イメージング法の開発
Project/Area Number |
06J00491
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
三宅 丈雄 Waseda University, 理工学術院, 特別研究員(DC1)
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Keywords | ナノ構造 / 一分子イメージング / 自己集積単分子膜 |
Research Abstract |
今年度DC奨励研究費で行った研究の成果は、大きく分けて二つあります。 ・ ナノ構造配列基板を用いた一分子イメージング法の開発 本研究の研究成果は、ナノ加工スライドガラス基板を用いてモデルタンパク質であるGroELとGroES間の相互作用を細胞内濃度条件下でリアルタイム観察し、GroELとGroES間の解離定数を明らかにしたことである。ナノ構造内にIc5でラベルされたGroEL(Ic5-GroEL)を一個づつ固定する手法および固体表面上に固定したGroELの活性を維持する固定化技術を考案した。この基板上に1μM(細胞内濃度と同値)のCy3でラベルされたGroES(Cy3-GroES)を浮遊させ、GroEL-ES間の相互作用を蛍光顕微鏡を用いてリアルタイムに観察した。Cy3-GroESが固定されたGroELに結合および解離した時間をヒストグラムにした。結果、GroESの解離は低濃度条件で明らかにされていたTwo-timer modelを示し、解離定数もほぼ同値であることがわかった。 ・ 自己集積単分子膜(SAM)を用いた一分子イメージング法の開発 本研究の研究成果は、非特異的な吸着を抑制可能なSAMテンプレート上への生体分子の配列固定化技術を開発したことである。昨年度までに、タンパク質の非特異吸着を抑制可能な末端基がOH基であること、またOH末端SAMへの電子線パターニングは終了している。今年度は、このテンプレート基板上ヘタンパク質を選択的に固定する試みを行った。タンパク質を固体表面上に固定する際、タンパク質の機能失活が問題となる。機能失活を防ぐためには、固体表面の修飾技術が重要となる。我々は、ストレプトアビジンをクッション分子として使った。結果、パターン外への非特異吸着は抑制された。これにより、GFPを250nmサイズのパターン上に2.5μm間隔で固定することに成功した。
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Research Products
(9 results)