2006 Fiscal Year Annual Research Report
256列CTによる呼吸性移動の定量的評価、並びに高精度重粒子線動態照射法の確立
Project/Area Number |
06J00541
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Research Institution | National Institute of Radiological Sciences |
Principal Investigator |
森 慎一郎 独立行政法人放射線医学総合研究所, 重粒子医科学センター物理工学部, 特別研究員(PD)
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Keywords | CT / 放射線 / 粒子線 / 四次元 / コーンビーム / 画像評価 / 放射線治療 / 循環器 |
Research Abstract |
腫瘍へ高精度に線量投与する方法として、高度強度変調放射線治療や3次元定位照射法などが臨床現場にすでに取り入れられているが、多くは頭頸部などの呼吸性移動の少ない部位である。呼吸性移動の影響をうける胸腹部領域では、正常組織への被ばく線量を低減するには、腫瘍の動きにあわせて、治療用放射線を照射する方法が有効である。しかし、患者体内の腫瘍は、正確な形状を把握することが困難であり、定量的な評価が難しい。また、粒子線の典型的な分布は、強いブラッグピークを深さ方向に持ち、組織中の最大飛程距離で急速に線量が下がる。光子線よりも体表近くの線量を軽減し、標的に集中的に線量を投与できる利点がある。故に、リスク臓器がターゲットの近くにある場合、粒子線治療はその有用性を発揮する。光子線治療よりも粒子線治療においては飛程が重要になる。つまり、腫瘍の呼吸移動を精確に把握し、治療計画を行う必要がある。これらを実現するためには、従来の治療計画CT画像では不可能であり、コーンビームCTを使用した呼吸性移動の評価、並びに治療計画に必要なCT画像の取得方法(再構成アルゴリズムを含む)を開発し、粒子線4次元治療計画の開発を行う。また、体幹部領域では、心臓の拍動が線量分布に影響を与える可能性があるため、心臓CTのイメージングについても評価している。
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Research Products
(3 results)