2007 Fiscal Year Annual Research Report
生体に倣ったポリマー表面の精密設計による高度バイオ認識界面の構築
Project/Area Number |
06J00628
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
岩田 綾子 Tokyo Medical and Dental University, 大学院・医歯学総合研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 原子移動ラジカル重合 / リン脂質ポリマー / 生体適合性 / グリシジルメタクリレート / ポリマーブラシ / 表面改質 / 抗体フラクメント / プロテインチップ |
Research Abstract |
バイオチップにおいて生体分子を失活させず安定に固定できる基板が求められている。また限られた空間で効率良く反応を行うためには、プローブ分子の単位面積あたりの固定化量を増やすこと、非特異的な吸着を抑制することが重要である。そこで本研究では、生体適合性を有した2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPC)とグリシジルメタクリレート(GMA)から成るポリマーブラシに抗体フラグメントをその配向性を保って高密度に固定化し高感度分子認識界面を創製することを目的としている。 本年度は、ポリマーブラシの組成・構造と、抗体固定化量・活性との関係について詳細な検討を行った。GMAのみから成るGMAポリマー(PGMA)ブラシ、 MPCとGMAから成るブロックコポリマーブラシおよびランダムコポリマーブラシを用いた。比較として用いたエポキシ基修飾表面と比べポリマーブラシにおける単位面積あたりのエポキシ基の数(Nとする)は多く、よって多くの抗体をポリマーブラシ表面に固定できたことが確認された。またランダムコポリマーブラシには、PGMAブラシやブロックコポリマーブラシよりも効率的に抗体が固定されており、ブラシ構造の制御により固定化効率を増大できることがわかった。また抗体フラグメントを固定した各表面の抗原認識量も、Nの増減により変化し、ポリマーブラシを用いた場合にエポキシ基修飾表面と比べ多くの抗原をより効率的に認識できることが示された。抗体固定化表面について非特異吸着抑制能の調査を行った所、ポリマーブラシ表面ではエポキシ基修飾表面よりも多く非特異吸着が起こったが、一層目にPMPCを持つブロックコポリマーブラシではこの非特異吸着を減少できることがわかった。以上の結果から、ブラシ構造のさらなる制御を行うことにより、より高感度な分子認識を行うことが出来る基板表面を創製できると考えられる。
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Research Products
(4 results)