2008 Fiscal Year Annual Research Report
異方性及び非均質性を考慮した定量的超音波非破壊評価システムの開発
Project/Area Number |
06J00648
|
Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
斎藤 隆泰 University of Fukui, 工学研究科, 助教
|
Keywords | 非破壊評価 / 演算子積分法 / 超音波 / 弾性波動 / 境界要素法 |
Research Abstract |
平成20年度の主な研究内容は、これまでに開発した超音波シミュレーターの更なる高速化・高精度化、そして欠陥形状画像化へのアプローチであった。 特に、超音波シミュレーターに関しては、2次元弾性波動問題まで完成した。関連して、減衰や粘性を考慮した弾性波動問題も解析できるよう、超音波シミュレーターを改良した。それらを更に高速化・高精度化するために、OpenMP、MPIの並列化について検討した。MPIの適用については、依然として改善点が残るものの、OpenMPについては、必要個所ほぼすべてに組み込むことが完了した。また、並列化についての計算効率も確認し、大幅に計算時間を短縮できることを確認した。 一方、開発した超音波シミュレーターを用いた定量的超音波非破壊評価法のための欠陥形状画像化へのアプローチについてであるが、半無限、無限弾性体中の欠陥による散乱問題への適用は行うことができた。そのため、画像化への順解析に必要なデータの構成についてはある程度の成果を得ることができたが、年度途中での特別研究員辞退に伴い、欠陥形状の画像化のための逆解析については、課題が残ったこととなる。 しかしながら、本研究課題で開発した超音波シミュレーターは、金属等を対象とした等方弾性体や非均質材料、固体-固体境界での反射・透過問題など多くの超音波伝播・散乱解析を解くことが可能である。逆解析では、いかに精度良いデータを準備するかは重要事項であることから、本研究において、大きな成果を挙げることができたといえる。
|
Research Products
(13 results)