2008 Fiscal Year Annual Research Report
ゼブラフィッシュGal4エンハンサートラップ法の開発とその器官形成研究への応用
Project/Area Number |
06J01615
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Research Institution | National Institute of Genetics |
Principal Investigator |
浅川 和秀 National Institute of Genetics, 個体遺伝研究系, 特別研究員(PD)
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Keywords | Gal4 / UAS / ゼブラフィッシュ / 後脳 / 介在神経 / 逃避行動 / 神経機能 / Tetanus toxin |
Research Abstract |
(1)Gal4トラップ法を用いて単離したhspGFF62A系統は、破傷風神経毒素を発現させると振動刺激に対する逃避行動に特に顕著な欠損を示すことを見いだした。およそ50%のhspGFF62A;UAS:TeTxLC二重トランスジェニック幼魚は、振動刺激に対する逃避行動に特徴的な速いターンとそれに伴う速いスイミングを示さなかった。 (2)hspGFF62A系統のGal4発現細胞を、UAS:GFPレポーター系統と掛け合わせることで可視化した。hspGFF62A;UAS:GFP二重トランスジェニック幼魚においては、振動刺激を感知する側線感覚器官と、逃避行動に関与するマウスナー細胞がGFPによって染色された。側線とマウスナー細胞はシナプスを形成することが知られているが、これらの結果は、側線とマウスナー細胞を介した経路が振動刺激に対する速いターンとそれに伴う速いスイミングに重要な役割を果たしていることを示唆している。 (3)後脳の介在神経を含む領域にGal4を発現するhspGGFF27A系統をGal4エンハンサートラップスクリーニングによって単離した。hspGGFF27A系統とUAS:TeTxLC系統を交配させ、後脳の介在神経を含む領域に破傷風神経毒素を発現させると、受精後48時間以降の胚、幼魚の運動は完全に抑えられた。 (4)後脳による運動の制御の開始についてより詳細に解析するために、後脳にGal4を発現し、なおかつ脊髄ニューロンで全くGal4を発現しない系統g104Aとg266Aを単離した。 (5)g104A系統とUAS:TeTxLC系統を交配させ、後脳に特異的に破傷風神経毒素を発現させると、受精後48時間の胚の逃避行動に異常を確認した。この結果は、受精後48時間において脳を介した逃避行動の制御が行なわれていることを示している。
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