2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06J01832
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
廣瀬 薫雄 Saitama University, 教養学部, 特別研究員(PD)
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Keywords | 古代思想史 / 史料学 / 古文書学 / 国際情報交換 / 中国 |
Research Abstract |
1、2007年10月17日より19日にかけて、中国湖南省龍山縣において開催された国際シンポジウム「中国里耶古城・秦簡与秦文化国際学術研討会」に参加し、本シンポジウムにおいて論文「里耶秦簡戸籍簡芻議」を発表した。この論文によって、里耶秦簡の中のいわゆる戸籍簡と呼ばれる史料の解読を行った。 2、10月のシンポジウムの際、里耶秦簡の出土地である里耶古城の遺跡を現地調査した。 3、2007年11月16日より24日にかけて、台湾中央研究院歴史語言研究所を訪問し、居延漢簡の現物調査を行った。また現地の研究者と学術交流を行った。 4、雑誌『簡帛』第二輯上に論文「包山楚簡《受期》"〓門又敗"再探」(再び包山楚簡《受期》の"〓門又敗"について考える)を発表。戦国時代の楚の国では、命令を下す際に命令文の最後に「〓門又敗」という決まり文句を付けることが知られていたが、本論文により、この四文字は「(もしこの命令を期日とおりに実行しなければ)、取り調べに支障が出てしまう」という意味であることを明らかにした。 5、雑誌『東洋学報』第89巻第3号上に論文「王杖木簡新考-漢代「律令学」の角度から-」を発表。王杖木簡が蘭臺摯令を本文とし、その注釈として関連法規や判例を付けた文書であることを明らかにした。
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