2008 Fiscal Year Annual Research Report
アスペクト指向プログラミング言語の言語拡張に対する新たな枠組みの導入
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06J02115
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
櫻井 孝平 The University of Tokyo, 大学院・総合文化研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | アスペクト指向プログラミング / テストに基づいたポイントカット / AspectJ / 単体テスト |
Research Abstract |
当該年度は、前年度の芝浦工業大学の古宮研究室と共同研究の成果を英語論文化し、国際会議JCKBSE'08で発表した。この研究は単体テストから不要なオブジェクトへの依存性を排除するための表明機構Traversal Assertの提案と評価である。Traversal Assertは、後述するテストに基づくポイントカットが利用するような単体テストケースの記述を改善することができる。実際のオープンソースソフトウェアに対して意図的に欠陥を埋め込む変異テストを実施した結果、Traversal Assertを使うことでテストケースからの他のクラスへの不要な依存性を排除しつつ、正しく欠陥を発見できることを確認した。 また、初年度に提案した、テストに基づくポイントカット(Test-based Pointcuts)に関する更なる実装の改善および博士論文執筆を行った。テストに基づくポイントカットはアスペクト指向プログラミングのソフトウェア進化発展への対応という問題の解決を目標とし、プログラムの単体テストケースを利用することで自動的な進化発展への対応を可能にする。 また実行履歴の概念によるポイントカットの指定を、テスト実行によって可能にする。このような特定の実行履歴の指定は既存の技術では不可能であった。テストに基づくポイントカットは、単体テストケースをテストとして実行し、その際に実行履歴を記録することで、ポイントカットが期待する実行履歴の一例を得る。その実行履歴とプログラムの実行中に観測される実行履歴を対応づけることで、特定の実行履歴の指定を達成する。当該年度の実装の改善により、実行履歴の指定をより正確にすることが可能になった。
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Research Products
(3 results)