2008 Fiscal Year Annual Research Report
対人接触とマスメディア視聴が政治的な意識・行動におよぼす影響の解明
Project/Area Number |
06J02202
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
白崎 護 Kyoto University, 法学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | ソーシャル・ネットワーク |
Research Abstract |
実証分析について述べる。日本選挙学会年報『選挙研究』24巻2号(2009年2月28日刊行)において、「投票行動におよぼす対人接触とマスメディアの影響-CNDPデータの分析-」と題した論文を公表した。1993年総選挙を対象とする本研究は、有権者の政治的な意識や行動に影響を与える対人接触とマスメディア接触に関しての計量分析である。政党のマスメディア対策が精緻化する今日、その端緒となった本選挙におけるマスメディアの役割を再確認する。同時に、ソーシャル・キャピタルの一環として近年注目が高まる対人環境の果たした役割を検証する。以上の目的に最も適合したデータは、対人接触とマスメディア接触に関する質問項目が豊富なCNEP(Cross-National Election Project)データであり、これを使用する。各党に対する感情温度、および投票を従属変数とする回帰分析により得られた知見は以下の通りである。既成政党(自民党・社会党)に関しては、対人接触に一貫した影響を認めた。他方で新党(新生党・日本新党)に関しては、マスメディア視聴に一定の影響力を検出したが、対人接触の影響力をほとんど確認できなかった。
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Research Products
(2 results)