2007 Fiscal Year Annual Research Report
不確実性下の最適意思決定に対する比較静学析とそれの金融市場への応用
Project/Area Number |
06J02205
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
尾崎 祐介 Osaka University, 大学院・経済学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 楽観 / バックグラウンド・リスク |
Research Abstract |
今年度行った研究の一つは,今までに行った研究成果を学術誌に公表できるように改訂を行いました. 以下で具体的に行った内容について記述します. 昨年度,オーストラリアにあるUniversity of Queenslandの滞在している時に,順位依存型期待効用で表現される楽観的な信念に対して新しい特徴付けを提案して,それを比較静学分析に応用する研究を行いました.今年度の初めにこの論文を学術雑誌に投稿を行いました.また,それを複数の場で研究発表を行いました.投稿した学術誌の編集委員から改訂要求が来ましたので,それに応えるように改訂作業を行いました.現在は二度目の改訂要求があったので,更なる改訂作業を行っています. バックグランドリスクが存在する状況で意思決定者がリスク回避度を保存する条件に関する分析を行いました.その研究を学会で発表して,頂いた助言を参考にしながら,改訂作業を行っています.改訂作業を終えた後に,学術誌に投稿することを予定しています. 今年度行ったもう一つは,将来の研究の準備です.以下で具体的な内容を記述します. 将来に不確実性が存在する環境において,多くの分析は意思決定者にそれを確率分布として評価されています.しかし,認知心理学の成果を応用した行動経済学・ファイナンスの研究によって,そのような評価は一定のバイアスを持っていることが知られています.近年,そのようなバイアスを正当化する理論的な研究が進められています.私もそのような分析を進めていきたいと考えて,そのような一連の研究のサーベイを進めました.
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Research Products
(3 results)