2008 Fiscal Year Annual Research Report
アフリカにおけるものづくりの地域間比較研究:地縁技術の習得・実践・創造
Project/Area Number |
06J02393
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
金子 守恵 Kyoto University, 大学院・アジア・アフリカ地域研究研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | アフリカ / ものづくり / 地縁技術 / 習得 / 実践 / 創造 / 女性 / 職人 |
Research Abstract |
アフリカの各地域で現在もおこなわれているものづくりを、モノを介した人と素材、人と人との諸関係に応じて成立する「地縁技術」ととらえ、その見方にたって土器づくりの地域間比較やものづくり同士の比較の可能性について検討することをめざしている。これまで技術は、物理的条件に規定された人間の適応的な手段としてか、もしくは文化的諸要素に規定された人間の選択的な行為として描き出されてきた。この研究では、ものづくりの地域間比較を検討する過程で、アフリカの人々が実践するものづくりをとらえるあらだな見方のひとつとして「地縁技術」を問題提起していくことをめざす。採用最終年度は、考古学や民族考古学の分野で活動をおこなう研究者とともに公開研究会で発表し、アフリカにおける土器をはじめとした「ものつくり」について国内の異分野の研究者と交流を深めることができた。また、基本的な用語について日本の考古学からの知見と比較するために、用語解説の作成にもたずさわった。2008年4月から2009年3月のあいだに、アジアやアフリカの各地においてものつくりを対象に調査研究をすすめている若手研究者ととともに研究会を企画・運営した。2008年8月25日〜10月31日まで、アフリカの人々が生活を営む技法について、とくに植物繊維をつかった技法について調査をおこなった。2008年12月1日〜12日(26日まで会期延長)まで、これまで研究会をとももおこなってきた若手研究者と一緒に、京都大学内の特別展示スペースにおいて、「ものつくりのフィールドで出会う:アフリカ、アジア、オセアニアにおけるモノがむすぶ社会関係」というテーマで企画展をおこなった。
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Research Products
(6 results)