2007 Fiscal Year Annual Research Report
経験尤度法による条件付モーメント制約を持つジャンプ型拡散過程の推定
Project/Area Number |
06J02633
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
劉 慶豊 Kyoto University, 経済学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | Empirical Likelihood / Estimation Method / Diffusion Processes / Hermite Expansion / Charateristic Function |
Research Abstract |
平成19年度において、前年度の研究成果をもとにジャンプ型拡散過程モデルを含んだ連続時間モデルの条件付特性関数を利用した経験尤度推定法の漸近効率性、すなわち操作変数の数と条件付モーメント制約の数がサンプル数にしたがって、無限大に近づく場合、経験尤度推定量は最尤推定量の効率性を達成することの証明に取り組んできました。この研究課題に関して共同研究者と証明方法を検討し論文を作成する途中です。もう一つ、条件付特性関数を利用する推定法の一つの共通的な課題に関する問題にも取り組んできました。特性関数または条件付特性関数でモーメント制約を構築した場合、特性関数のどの点の関数値を使うのかは問題となります。特性関数の点の数を固定して、異なった点を選んだ場合、得られた推定量の漸近的性質が異なります。これに関して、平成19年度において新しい手法を開発しました。この手法は特性関数で構築したモーメント制約を直交列展開して、特性関数の点の選び方と関係ない新たなモーメント制約を構築します。それで特性関数の点の選択を回避することができました。今まで既にこの手法で得られた推定量の漸近的性質を調べました、引き続き、その推定量の漸近効率性を調べてから論文にまとめて投稿する予定です。以上の二つの研究の結果により連続時間モデルの条件付特性関数を利用した経験尤度推定法の推論を完結し、さらにそれをより実用的なものにすることができます。研究成果を拡張することで、特性関数を利用する他の推定法の改良にも繋がります。
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Research Products
(1 results)