2006 Fiscal Year Annual Research Report
圧電素子と電子回路を用いたスマート構造による柔軟構造物の振動制御
Project/Area Number |
06J02836
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山田 啓介 京都大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 圧電素子 / スマート構造 / 振動制御 / 動吸振器 / アナログ制御 / 柔軟構造物 |
Research Abstract |
科学研究助金交付請書の研究実計画に記載した内容に沿って説明する.また,その後新たに計画して行った研究についても最後にまとめる. 1 はりや平板等の複数の振動モードを同時に制振する回路の提案 回路を提案し,最適調整条件を理論的に導いた.また,系が不安定になる条件を求め,その対策方法をいくつか提案した.実験により提案した手法の有効性を確認するとともに,系の不安定化を回避するための方法を適用することで実際に不安定化が起きなくなることを証明した.研究内容を論文にまとめて日本機械学会論文集に投稿し,掲載された. 2 圧電素子を用いた受動制振手法のロバスト性の向上に関する研究 圧電素子とLR回路を用いた受動制振は機械式動吸振器を用いた制振と効果やメカニズムが類似している.その機械式動吸振器においてもロバスト性の問題はあったが,動吸振器を二重にすることで解決できるという知見が既に得られている.そこで,本研究では圧電素子とアナログ回路による二重吸振器を二種類提案した。回路の最適調整条件を求め,数値計算と実験で有効性を検証した.この研究成果は学会で発表し,論文にまとめて日本機械学会論文集に投稿した.現在は審査中である. 3 その他の新たに計画して行った研究 圧電素子を用いた制振システムはそのままでは機械系と電気系が混在し,理解が困難である.そこで,機械系と電気系のアナロジーを用いで効果が説明される場合があるが,完全に等価ではないため,機械式の装置や電子回路で得られている知見を活用できない問題があった.そこで,本研究では圧電素子を用いた制振システムと等価な機械力学モデルと電子回路モデルを理論的に導出した.この研究成果は学会で発表し,論文にまとめて日本機械学会論文集に投稿した.現在は審査中である.
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Research Products
(5 results)