2007 Fiscal Year Annual Research Report
アフリカツメガエル胚の神経分化におけるMEK5-ERK5経路の機能解析
Project/Area Number |
06J02993
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山中 聡子 (西本 聡子) Kyoto University, 生命科学研究科, 特別研究員(PD)
|
Keywords | 神経分化 / 細胞内シグナル伝達 / MAPキナーゼ / アフリカツメガエル / FGF13 / 初期発生 / MEK5 / ERK5 |
Research Abstract |
アフリカツメガエル胚の神経分化において、MEK5-ERK5経路が重要な役割を果たしていることを以前に見出し、その制御因子の候補としてFGF13を同定した。FGF13がMEK5-ERK5経路と同様に、転写因子SoxDの下流で神経分化を制御することは前年度に見出していたため、さらに詳細なFGF13の機能解析を行った。FGF13の発現は2細胞期にすでに見られ、その後一旦発現量は下がるが、ステージ19あたりから再び発現しはじめる。さらに、FGF13の3つのアイソフォームの発現を解析したところ、xFGF13-Vが強く発現していることを見出した。また、SoxDをアフリカツメガエル胚の予定外胚葉領域(アニマル・キャップ)に発現させたところ、ステージ13からFGF13の発現の誘導が観察された。SoxDをアニマルキャップに過剰発現させると、神経分化を進めることがしられている。このとき、FGF13モルフォリノ・オリゴヌクレオチド(MO)を用いてFGF13の翻訳を阻害すると、SoxDによる神経分化が阻害される。さらに、SoxDの下流で働くXngnr1を過剰発現させた場合にも神経分化が進むが、この場合もFGF13の翻訳を阻害すると神経分化の阻害が観察された。SoxDによる神経分化をFGF13MOが阻害する際には、Xngnr1の発現誘導も抑制されるため、FGF13はSoxDの下流かつXngnr1の上流と、Xngnr1のさらに下流の2箇所で神経分化の制御に関与しているものと考えられる。
|
Research Products
(2 results)