2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06J03172
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
森田 知真 京都大学, 大学院理学研究科, 特別研究員DC1
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Keywords | p-adic Hodge theory / 剰余体が不完全 / p-adic L-function / 肥田理論 |
Research Abstract |
本年度は、修士論文で得られた剰余体がimperfectなときのpotentially semi-stable theoremの特別な場合であるp-basisのrankが1であるときからより一般のrankのときについての拡張が得られた。これは剰余体がperfectなときと剰余体がimperfectなときを比較することによって得られるものであり、もとの剰余体がimperfectなときのpotentially semi-stable theoremよりも強い結果である。よって、この結果は剰余体がperfectなときにいままでに知られていた結果を利用することによって剰余体がimperfectなときにも拡張することができるというと点で橋渡しのような存在である。またこのrankが1から一般のrankへの拡張は、いままで知られていたHodge-Tate decompositionをさまざまなp-進微分加群に対して一般化することにより得られたものである。このHodge-Tate decompositionのp-進微分加群への一般化は、最近の研究でよくいわれているフィルトレーションの様子と微分作用素の様子が対応するだろうという原理に応えるものである。また、この研究とは別にPierre Colmezによって得られているexplicite reciprocity lawsを剰余体がimperfectなときに拡張することやそのexplicite reciprocity lawsが活躍するp-進L-関数、特にL-invariantの研究なども肥田理論を使うことによって行っている。
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