2008 Fiscal Year Annual Research Report
30cm角大型ガンマ線カメラの長期気球実験・衛星搭載に向けての開発・性能評価
Project/Area Number |
06J03209
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
服部 香里 Kyoto University, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 宇宙線 / カンマ線 / コンプトンカメラ / ガス検出器 / MeVガンマ線天文学 |
Research Abstract |
電磁波天文学は、0.75〜30MeVでは、COMPTELの観測のみしかない。COMPTELは他の領域と比べて1桁以上感度が悪く、同じくCGRO衛星に搭載されGeV領域を観測したEGRETが発見した天体の数より1桁少ない。したがって、カンマ線全天探査によって、さらなる天体の発見が見込まれる。そこで我々は、0.1〜20MeVでCOMPTELの10分の1(10mCrab)の感度、数度の角度分解能(3-6度:1MeV以下、1-3度:1-10MeV、1度以下:10MeV以上)で全天探査を行うことを目指して、電子飛跡追跡型のガンマ線カメラを開発している。この検出器は、コンプトン散乱による反跳電子をとらえるガス検出器(μ-TPC)と、散乱カンマ線をとらえるシンチレーターから成っている。目標としている感度を達成するためには、電子の飛跡を精度良く捉えることが不可欠である。そこで、電子飛跡取得システムの検証・改良を行い、一つの飛跡当たりの情報量を2-3倍に増やした。これにより、より詳細に電子飛跡が取得できる。また、電子がどの場所にどれだけのエネルギーを落としたかを測定できるシステムを開発した。これにより、コンプトン散乱点の見積精度が飛躍的に向上する。この改良された電子飛跡取得システムを使えば、角度分解能、感度ともに向上することが期待される。また、このシステムを用いてSPring-8の大強度X線で位置分解能の評価もした。以前のシステムではσ=120μmだったのが、94μmに向上した。また、衛星搭載実験のためには、回路を高密度化し、また消費電力を抑える必要がある。そこで、KEK測定器開発室と共同でCMOSチップを開発している。試作チップを検出器に接続し、X線イメージングできることを実証した。
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Research Products
(4 results)