2008 Fiscal Year Annual Research Report
加速器ニュートリノを用いたニュートリノ相互作用の精密測定
Project/Area Number |
06J03211
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
栗本 佳典 Kyoto University, 大学院・理学研究科, 特別研究員DC1
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Keywords | ニュートリノ / ニュートリノ振動 / ニュートリノ相互作用 / 中性パイオン / SciBooNE実験 / T2K実験 |
Research Abstract |
私は2006年7月より、米国フェルミ研究所に滞在し、ニュートリノ-核子散乱断面積を測定する実験を行った。ニュートリノ-核子散乱断面積を測定することはは次期ニュートリノ振動実験に置いて必要不可欠である。なぜならニュートリノ振動のバックグランドになるニュートリノ散乱過程のデータはまだ少なく不定性が大きいからである。私は2007年の5月までは測定器のデーター取得システムの構築を担当し宇宙線測定などでシステムが安定して動くことを確認した。2007年の6月からは実際にニュートリノビームラインに検出器を置き2008年8月まで、ニュートリノ反応データを取り続けた。その時点で十分なデータ取得できたためデータ取得は終了した。 また、データ解析では私は中性カレント中性パイオン生成反応の測定を担当した。このモードは次期ニュートリノ振動実験の最大の目標である電子ニュートリノ出現実験の最大のバックグラウンドとなる。私は事象選択法と中性パイオンの再構成法の開発を行い、シグナルの純度70%のイベントサンプルを作る事で断面積測定を可能にした。また中性パイオンの質量をピークを見ることに成功し私のサンプルできちんと中性パイオンがとらえられている事をしめした。 今後は系統誤差を評価して論文にまとめるのみである
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Research Products
(1 results)