2007 Fiscal Year Annual Research Report
マルチエージェントシステムを用いたメガスケール・ナビゲーションの実現
Project/Area Number |
06J03378
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中島 悠 Kyoto University, 情報学研究科, 学振特別研究員(DC1)
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Keywords | マルチエージェントシミュレーション / エージェントモデリング / 参加型シミュレーション / 会話分析 / 交通シミュレーション / 避難誘導システム |
Research Abstract |
本年度に実施した研究では,歩行者と誘導者のコミュニケーションの観察とドライビングシミュレーションからの運転者モデルの獲得という二つのテーマに取り組んだ. 歩行者と誘導者のコミュニケーションの観察は,昨年度までの研究成果である避灘誘導システムを平常時用のシステムに拡張するための指針を得るたことを目標として,二つの課題に取り組んだ.一つ目は,歩行者が求める情報の分析である.誘導システムに求められる機能を分析するために,現在地が記された地図を見ながら移動する歩行者がさらにどのような情報を求めるかを調査した.二つ目は,歩行者と誘導者のコミュニケーションの分析である.遠隔地からの誘導の限界を知るために,歩行者と誘導者がコミュニケーションに成功する場合と失敗する場合を分析した. 参加型シミュレーションからのモデルの獲得は,都市の人間の再現に必要となる多様な人間のモデルを参加型シミュレーションから獲得する手法を検討するために行った.交通を対象分野として選び,ドライビングシミュレータを用いた参加型シミュレーションのログからドライバーの運転モデルを抽出した.本研究では,3Dドライビングシミュレータにおける被験者の操作ログに仮説推論の枠組みを適用し,運転者の操作モデルを取得するアプローチを取った.高齢者と若齢者が参加するドライビングシミュレーションログに適用することで,運転者の操作モデルを獲得することができた.
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