2007 Fiscal Year Annual Research Report
三量体G蛋白質G12ファミリーの新しい機能調節機構の研究
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06J03390
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山崎 順也 Kyoto University, 生命科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | シグナル伝達 / 細胞骨格 / 分子生物学 / 神経科学 |
Research Abstract |
今日、三量体G蛋白質G12ファミリーの情報伝達系については、エフェクター分子を含めて基本的な情報伝達経路が明らかにされつつある。G12ファミリーは、Gα12とGα13という2つのメンバーから構成されている。私は、これらGα12とGα13の差異について、細胞内局在という観点から、イムノブロッティング法や免疫蛍光細胞染色法を用いて検証してみた。その結果、私はGα12が細胞膜に局在するのに対して、Gα13は細胞質に局在するということを発見した。更に私は、Gα13との共役が知られているLPA(lysophosphatidic acid)受容体を刺激すると、Gα13の局在が細胞質から細胞膜へと移行することを見出した。これはG12ファミリーの下流にある低分子量Gタンパク質、RhoAの活性化とも対応しており、Gα13の移行が受容体を介したRhoAの活性化に機能的に深く関与していることが示された。これらの結果から、Gα12とGα13の異なる細胞内局在が、これら2つのタンパク質の細胞内機能の違いを生み出している一因であるということが推察される。現在私は、三量体G蛋白質G12ファミリーの神経細胞における機能に着目し、ラット海馬初代培養細胞を用いて、これらタンパク質の神経機能について解析しているところである。本研究の特色は、三量体G蛋白質の機能の時間的、空間的な発現調節のシステムを解明し、その生理作用、特に神経系における重要性を見いだすことである。
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