2008 Fiscal Year Annual Research Report
三量体G蛋白質G12ファミリーの新しい機能調節機構の研究
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06J03390
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山崎 順也 Kyoto University, 生命科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | シグナル伝達 / 細胞骨格 / 分子生物学 / 神経科学 |
Research Abstract |
G12ファミリー、Gα12とGα13は細胞内において、その著名な下流分子であるRhoAの活性化を通じて、stress fiberやfocal adhesionなど、多様な機能を担っている。私の所属している研究室および他の研究グループは、Gα12とGα13がPC12細胞やN1E-115細胞のようくな神経培養細胞株において、神経突起の退縮を引き起こすことをこれまでに報告した。しかしながら、G12ファミリーの初代培養神経細胞における機能に関しては、未だよく調べられていない。 今回、私は常時活性型のGα12とGα13が海馬神経細胞において、Rho-kinase活性依存的に軸索成長円錐の崩壊と軸索伸長の阻害を引き起こすことを発見した。更に、Gα12とGα13にそれぞれ共役すると考えちれている、スロンビンおよびlysophosphatidic acid(LPA)受容体を刺激することによって、Rho-kinase活性依存的に軸索成長円錐の崩壊と軸索分枝化の抑制を引き起こすことを発見した。 スロンビンおよびLPA受容体は、線維芽細胞において、それぞれGα12とGα13を介してstress fiberを形成されるということが報告されている。しかしながら、神経の機能と、これら二つの受容体とG12ファミリーの共役とめ関係はこれまで明らかにされてこなかった。 そこで私は、ショート・ヘアピンRNA(shRNA)を用いることにより、Gα12やGα13の発現量を抑えると、スロンビンおよびLPAが引き起こす成長円錐の崩壊が抑制されることを発見した。更に、Gα12とGα13のダブル・ノックダウンを行うと、成長円錐の崩壊は更に抑制された。これらの結果は、メロンビンとLPA受容体がGα12とGα13双方に共役するということを示唆する。
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Research Products
(3 results)