2007 Fiscal Year Annual Research Report
イスラームの祈り-プラチックとしてのクルアーンをめぐる人類学的研究
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06J03646
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
小杉 麻李亜 Ritsumeikan University, 大学院・先端総合学術研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | クルアーン(コーラン) / 祈り / 読誦 / 宗教儀礼 / 宗教人類学 / アラブ / インドネシ |
Research Abstract |
今年度の研究成果のうち、もっとも重要なものは、論文「イスラームにおけるサラー(礼拝)の総合的理解をめざして-中東と東南アジアの事例を中心に」の刊行である。昨年度、博士予備論文(修士論文相当)を土台に、2つの学会発表(口頭)をおこない、今年度、それをさらに拡大・深化させ、約2倍の分量を加筆し、人類学的なサラー研究の決定版としてまとめ、発表した。 また、聖典のグッズと読言雨についても引き続き研究を進めた。グッズについては、成果の一部を『月刊みんぱく』に寄稿した。読誦については、国立民族学博物館共同研究プロジェクト「アラブ世界における音文化のしくみ(代表:堀内正樹)」に共同研究員として参加し、その成果の一部を谷正人『イラン音楽』の書評の形で発表し、最終的な成果を現在まとめている最中である(来年度中に、口頭発表および共著刊行の予定あり)。 学際的な共同研究として、東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所共同研究プロジェクト「マルセル・モース研究-社会・交換・組合(代表:真島一郎)」に共同研究員として参加した。人類学草創期における「祈り論」の形成に関して、2度の発表をおこなった(「モース<祈り>論の学史的背景」と「モース<祈り>論の現在的価値」)。 博士論文のためのフィールドワークを、6-8月にかけてインドネシアでおこなった。現在、その成果を博士論文として執筆中である(そのうちの一部については、2本の投稿論文として発表する予定である)。
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Research Products
(6 results)