2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06J03675
|
Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
武藤 大祐 立命館大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC1)
|
Keywords | InN / 転位 / Mgドーピング |
Research Abstract |
1.凹凸加工InNテンプレートを用いたInN再成長に関する研究 転位などの結晶内部の欠陥は、一般にデバイス特性に悪影響を与えると考えられている。InN系デバイスにおいても同様であると考えられている。本研究は、凹凸加工InNテンプレート上InNの転位抑制メカニズムについて研究を行った。 透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて転位を調べた。凹凸加工InNテンプレート中には10^<10>cm^<-2>台の密度で刃状転位が存在しているが、これらが再成長界面付近でテンプレートの凸部方向へ曲がり収束されることで、再成長InN中へ伝搬する刃状転位密度が一桁程度減少していることがわかった。 2.MgドープInNの結晶成長特性に関する研究 InN系のLEDや半導体レーザなどのデバイスを実現するには、P型のInNが必要不可欠である。しかしながら、P型InNの作製報告はごくわずかである。これは、InNにマグネシウム(Mg)などのドーパントをドーピングしてもP型にならないためである。そこで本研究では、InNにMgドーピングを行い、その結晶の成長機構や電気的特性などについて研究を行った。 InN結晶へのMgドープ量が増えるにつれて、グレインサイズが小さくなることがわかった。また、XRD ω-2θ測定の結果、MgをドーピングしなかったInN試料からは六方晶InNの回折ピークのみが得られたのに対し、MgドープInNでは、六方晶InNが支配的に得られているものの、わずかに立方晶InNの混在が確認された。これらの結果は、Mgドーピングにより、InNのマイグレーション長が小さくなったことが起因していると思われる。また、Mgドーピングを行った試料のキャリア濃度は、補償効果によって低減化することを確認した。
|
Research Products
(2 results)