2007 Fiscal Year Annual Research Report
超広帯域分光法による凍結保護物質のガラス化ダイナミクスの研究
Project/Area Number |
06J03811
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
池 祐治 University of Tsukuba, 大学院・数理物質科学研究科, 特別研究員DC1
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Keywords | ガラス形成物質 / 多価アルコール / テラヘルツ時間領域分光法 / タンパク質 / 鶏卵白リゾチーム / ブリルアン散乱 / 液体・ガラス転移 / 凍結保護物質 |
Research Abstract |
ガラス転移過程に現れる広い時間スケールのダイナミクスを観測する強力な測定法である超広帯域分光法を用い、凍結保護物質などガラス形成物質における分子協同運動、ダイナミクスについて研究を行った。研究対象は生体保護効果を有する多価アルコールを用い、水分子が形成する水素結合ネットワークへの寄与や動的挙動の変化に焦点を当てた。テラヘルツ時間領域分光法を用いて、多価アルコール系水溶液のテラヘルツ帯複素誘電率の振る舞いについて2007年第53回低温生物工学会、2008年3月に春の物理学会で報告した。 水溶性のタンパク質は水がなければ機能発現することができず、水の存在が重要な役割を担う。タンパク質の基本的な性質、挙動を明らかにすることにより、重要な生体物質であるタンパク質分子の水和効果の理解を促進させることが期待される。鶏卵白リゾチームを用い結晶化処理し、その温度変化、湿度変化の測定を試みた。結晶化により正方晶系の卵白リゾチーム結晶が得られ、顕微ブリルアン散乱測定を行うことにより、脆弱で微小なタンパク質結晶の弾性測定を可能にした。その成果を、2008年3月春の応用物理学会で発表を行った。
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Research Products
(6 results)