2007 Fiscal Year Annual Research Report
出芽酵母におけるGPIアンカータンパク質の品質管理機構に関する研究
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06J03875
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
藤田 盛久 National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, セルエンジニアリング研究部門, 特別研究員(PD)
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Keywords | グリコシルフォスファチジルイノシトール / GPIアンカー型タンパク質 / 脂質リモデリング / セラミド / 小胞輸送 |
Research Abstract |
出芽酵母においてGPIアンカータンパク質の小胞体からの輸送に重要な役割を果たす、セラミドの小胞輸送機構について解析を行った。その結果、セラミドもGPIアンカータンパク質同様にGap1pやalphafactorとは違う分泌小胞によって輸送されていることを明らかにした。さらにこの選別輸送はv-SNAREであるBos1pの変異株を用いることによって、破綻することが明らかとなった。 昨年度、新規遺伝子PER1がGPIアンカー型タンパク質の脂質リモデリングに関与し、この破壊株ではGPIアンカー型タンパク質が脂質ラフトに濃縮されなくなることを明らかにしている。この経路において、出芽酵母GPIアンカーはさらにリモデリングされ、脂質部分がジアシルグリセロールからセラミドへ変換されることが知られている。この反応に直接関与する遺伝子としてCWH43を明らかにした。またミスフォールドモデルGPIアンカー型タンパク質Gas1^*pは小胞体関連分解を受ける際に、付加的にO-結合型マンノースが転移され、この付加的な反応がGas1^*pのプロテアソームでの分解に重要であることが明らかとなった。 さらに動物細胞よりGPIアンカー型タンパク質の輸送に関与する変異株のスクリーニングを行い、GPIアンカー型タンパク質の輸送が特異的に遅延する変異株を単離した。この変異株より原因遺伝子の発現クローニングを行った結果、新規遺伝子を取得した。変異株はGPIアンカーの生合成およびタンパク質への転移は正常であるが、GPIアンカー型タンパク質が小胞体に蓄積しており、小胞体からゴルジ体への輸送が特異的に遅延していることが明らかとなった。
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Research Products
(7 results)