2006 Fiscal Year Annual Research Report
日常会話におけるうわさと話題-不確実情報の伝達および伝播過程に関する研究-
Project/Area Number |
06J03891
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
竹中 一平 筑波大学, 大学院人間総合科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 日常会話 / 話題 / うわさ / 流言 / 情報伝播 / 情報伝達 |
Research Abstract |
本研究は、日常会話において話されるうわさを対象とし、不確実情報の伝達および伝播過程について検討することを目的としている。本年度は、以下の3点について研究を進めた。 第1に、うわさの発生とうわさが話される集団の特性との関連を検討するために、本年度は2大学において調査を行った。これまでに収集した5大学のデータを含め、計7大学において、大学生の日常会話で話されるうわさについて検討し、うわさの発生と大学特性との関連を本年度提出した博士論文の一章としてまとめた。この成果に関しては、来年度中に学術論文としてまとめ、公表する予定である。 第2に、うわさの伝達に関する個人内過程をモデル化することを目的とし、先行研究において扱われてきたうわさの伝達に関連する要因について、個人内においてどのような順序で処理がなされているかを検討する質問紙調査を行った。これまでの研究および本年度の質問紙調査の結果をあわせて、うわさの伝達に関する個人内過程の仮説モデルを構築し、本年度提出した博士論文の一章としてまとめた。また、うわさの伝達に関する個人内過程を検討するためのコンピュータ実験への足がかりとして、実験刺激を作成するための予備調査を複数回行った。なお、質問紙調査の結果に関しては、来年度の日本社会心理学会において発表し、その後、学術論文としてまとめ、公表する予定である。 第3に、うわさの伝播過程について、伝播速度、伝播範囲、伝播形態の側面から検討することを目的とし、携帯電話を利用したフィールド実験を行うための足がかりとして、小規模データベースの構築および運用に関する情報の収集・検討を行った。具体的には、検討の結果、プログラミング言語としてPHPを、データベースとしてMySQLを用いることにし、Webサーバとデータベースが連動したシステムを構築することを目指してPHPの習得を行っている。
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