2008 Fiscal Year Annual Research Report
分子進化的アプローチによる、より有効な抗微生物ペプチドのデザイン法の開発
Project/Area Number |
06J03967
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
上野 悟 University of Tsukuba, 大学院・生命環境科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 抗微生物ペプチド / 線虫 / 構造活性相関 / 免疫 / 前駆領域 |
Research Abstract |
1.2年目までの結論から得た、より有効な抗菌ペプチドをデザインするための指針に従って、新しい抗菌ペプチドを合成する。 ASABF-6Cys-alphaについて、バキュロウィルスを用いて昆虫培養細胞に発現させ、分泌型の組換えペプチドとして発現系を構築した。また、Cecropin P1-P3(nematode cecroinの一種)の前駆領域の酸性残基を中和させた前駆領域単体(NP1P,NP2PおよびNP3P)を合成した。(NP4Pは前年度合成済み) 2.(1)により得られた組換え体の抗微生物活性を測定し、実験的に指針の有効性を検定する。 ASABF-6Cys-alphaについては、抗微生物活性が示されなかったため、ASABF-alphaとの構造活性相関の違いを今後の課題とした。 NP1P,NP2P,およびNP3Pについては、グラム陽性菌の細胞膜を模倣したリポソーム膜に対しNP1Pはほとんど破壊活性を示さず、NP2PおよびNP3Pでも異なる度合いの活性を示した。NP3Pについては、細菌細胞膜への障害と殺菌は、ほぼ完全に相関しており、膜破壊が殺菌の作用機序であると示唆された。 また、NP4Pは、ASABF-alphaの黄色ブドウ球菌の細胞膜に対する破壊作用を強く増強することを明らかにした。NP4Pは、独立して細菌細胞膜に作用し、膜を不安定化させることによって、膜障害性抗微生物ペプチドの殺菌作用を強めることが示唆された。
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Research Products
(4 results)