2009 Fiscal Year Annual Research Report
洪水時における小規模河床形態の再現および土砂輸送機構の解明
Project/Area Number |
06J04079
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
川村 里実 (山口 里実) Hokkaido University, 大学院・工学研究科, 特別研究員(SPD)
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Keywords | 移動床実験 / 非定常流量下 / 小規模河床形態 / 数値解析 / 河床変動計算 / 流砂 / 河道抵抗 / dunes |
Research Abstract |
昨年度に引き続き,非定常流量下における小規模河床形態のdune-平坦床遷移現象に関する実験および数値解析による数理モデルの構築を行った.昨年度の実験でdune-平坦床遷移現象を再現する非定常流量下における移動床実験を成功させているものの,ケース数に乏しいこと,流量のハイドログラフが階段状であるため急激な流量変化による攪乱が河床形態に及ぼす影響が無視できないことなど,現象解明のために改善するべき課題が多く残っていた.そこで,本年度は滑らかなハイドログラフを用いたより現実的な非定常流量下における実験を行い,dune-平坦床遷移過程における河床形態,水位,抵抗および流砂量の測定を行った.本年度の実験では,河床形態の遷移過程およびそれにともなう河道抵抗の変動過程を滑らかな流量変動下において捉えることに成功し,実際の洪水時に観測されるような河道抵抗の変動過程が再現されたことが大きな成果である.数値解析による数理モデルの構築においては,昨年度までにdune-平坦床遷移過程を再現する鉛直二次元流れ河床変動モデルを構築しており,非定常流量下におけるdune河床および遷移現象をある程度は再現できている.しかしながら,実験値または実河川における観測値等との定量的な比較が十分にはできていなかった.本年度は,定常流量下における数値計算結果と実験値または実河川における観測値等とを定量的に比較し,河床変動計算に用いる流砂量モデルの精度向上を行った.
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Research Products
(9 results)