2006 Fiscal Year Annual Research Report
洪水時における小規模河床形態の再現および土砂輸送機構の解明
Project/Area Number |
06J04079
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
川村 里実 (山口 里実) 北海道大学, 大学院工学研究科, 特別研究員(SPD)
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Keywords | 小規模河床形態 / 流砂量 / 非定常流量 |
Research Abstract |
1.小規模河床形態の発生に対する流砂の非平衡性の影響 流砂の非平衡性が小規模河床形態に大きな影響を与えるということが従来示唆されてきた.本研究における数値計算においても,砂粒のstep lengthによる流砂の遅れを表現した非平衡流砂量式である確率モデルを流砂量公式として適用している.しかし,小規模河床形態に対する流砂の非平衡性の影響については未だ理論的には明らかにされていない.そこで本研究では,流砂量式に確率モデルを用いた線形安定解析を行うことによって,小規模河床形態の発生に対する流砂の非平衡性の影響を明らかにした. 2.小規模河床形態における流砂量に関する実験 小規模河床形態は流れの抵抗に大きな影響を与えると同時に流砂量にも大きな影響を与えることが知られている.近年行われた鉛直二次元流れの河床変動数値計算(Giri & Shimizu,2006)では,流れと流砂量の相互作用の結果として現れる河床形状が再現され,また同時に,底面せん断力と砂粒のstep lengthを介して流砂量と河床変動の相互作用が表現されている.本研究では,流砂量と河床形状に着目した移動床実験を行い,流砂量と河床形状について数値計算と実験値との比較を行った.その結果,step lengthがある適当な値の場合に河床形状が巧く再現され,同時に流砂量も実験値と良好な一致を示すことがわかった. 3.非定常下における鉛直二次元流れの河床変動計算 Giri & Shimizu(2006)の鉛直二次元流れの河床変動計算を拡張することによって非定常下での小規模河床形態の再現を行った.数値計算では流量を徐々に増加させた後に減少させ,流量の変化に伴うデューン床→平坦床→デューン床という小規模河床形態の遷移過程を再現するとともに,河道抵抗および土砂輸送に寄与する有効せん断力の複雑な変動が再現された.
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Research Products
(2 results)