2007 Fiscal Year Annual Research Report
EBウイルス小RNA(EBER)による発癌促進作用の分子機構の解析
Project/Area Number |
06J04124
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
南谷 武春 Hokkaido University, 遺伝子病制御研究所, PD(特別研究員)
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Keywords | ウイルス学 / EBウイルス / EBER / 小RNA |
Research Abstract |
EBウイルス(EBV)小RNAであるEBERは、様々な機能を持っていることをこれまでに我々の研究室より報告してきたが、いずれも培養細胞等を用いた実験により得られた結果であるため、生体内でも同様に機能しているかは解析されていない。そこで、EBER発現トランスジェニックマウスの作製を試みた。 まず、EBERのプロモーターと考えられる領域とEBERをコードする領域を10個含むpcDNA3-EKS10をEBV陰性BL細胞株に導入してEBER安定発現細胞株を樹立したところ、EBER発現量は、EBV陽性BL細胞株に比べて2分の1程度と低く、EBV感染状態でのEBERの機能を再現できていない可能性が考えられた。そこで、EBERをより高発現するplasmid vectorの作製を試みた。human U6, mouse U6, H1, h7SKの各promoterのEBER発現plasmid vectorを作製し、pcDNA3-EKS10と併せてMH 3T3細胞に導入し、EBER安定発現細胞株を樹立した。その結果、pcDNA3-EKS10とhuman U6 promoterが同等の発現量であり、その他は低い発現量であった。そこで、さらに高い発現量が得られるplasmid vectorを構築するため、human U6 promoter-EBERを10個含むvectorを構築し、MH 3T3細胞に導入してEBER安定発現細胞株を樹立した。その結果、EBERが高発現しているクローンを高頻度で得ることに成功した。現在、このEBER高発現pbsmid vectorを用いてEBER発現トランスジェニックマウスを作製し、解析しているところである。
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