2008 Fiscal Year Annual Research Report
GSK-3βの抑制によるWntシグナルの増強を介した骨形成誘導法に関する研究
Project/Area Number |
06J04266
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
中島 愛子 Hokkaido University, 大学院・歯学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 骨形成 / 骨芽細胞 / Wnt / GSK-3β / tRNaseZL |
Research Abstract |
sgGSKLについて,生体内での骨形成促進効果を調べるため,マウスを用いた動物実験による評価を行った.雄4週齢JcI:ICRマウスを用い0.5-5nmolの種々の濃度の2'-O-methyl sgGSKL RNAもしくはpRNA Tin-H1.2/Neo-sgGSKLを頭蓋骨骨膜下に投与した.コントロールとしてsgLucH1を用いた.同時にトランスフェクションに用いるカチオニックリポソームの効果も検討した.また,hydrodynamics gene transfer法を用いてマウスの尾静脈に種々の濃度の2'-O-methyl sgGSKL RNAもしくはTin-H1.2/Neo-sgGSKLを投与した.経時的に頭蓋骨を採取し,骨の厚さを測定した.さらに,副作用の程度を予測するために,このsgRNAが正常細胞の遺伝子発現パターンに影響を与えているかどうかを定量RT-PCRやDNAマイクロアレーによって解析を行った.sgRNAはリポフェクタミンのようなカチオニックリポソームを用いなくても,細胞に取り込まれること,他の遺伝子発現パターンに大きな変動がないことが明らかになった.すなわち,sgRNAは,裸のsgRNAで効果があること,副作用がなく特異的に標的遺伝子の発現を抑制することが考えられた.また,sgGSKLの投与によって骨の厚さの増大が観察され,このsgRNAは有効な骨形成促進活性を有することが考えられ,さらに詳細な検討を続けている.
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Research Products
(2 results)