2007 Fiscal Year Annual Research Report
生体への埋め込みを目指したグルコース/酸素型バイオマイクロ燃料電池の開発
Project/Area Number |
06J05285
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
都甲 真 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | バイオ燃料電池 / マイクロ燃料電池 |
Research Abstract |
体内で発電するバイオ燃料電池を目的とし,本年度は(1)カソードの酵素化や,(2)流路中に配置した電極の位置や流路構造の違いによる発電量の検討を中心とした研究を行った. 1.酵素カソード(+極,酸素還元極)は電極にカーボンブラック電極を利用し,そこに酸素還元活性を有す酵素であるビリルビンオキシダーゼを吸着させることにより作製した.作製した酵素カソードの性能を流路型のセルで評価したところ,白金電極に比べて,より高い電位からの酸素還元が観測され,電池のカソードとして用いた場合に0.2V程度大きな電圧を得られることがわかった. 2.電極構造や流路高さを変えたマイクロ流路型バイオ燃料電池の出力比較を行った.カソードとアノードの位置関係については,カソードをアノードの上流に配置することで,アノード近傍での酸素濃度を減少させることができ,10%程度大きな出力が得られることがわかった.また,流路高さが低い場合には流路内の酸素の欠乏により電池出力が減少することもわかった.これらの現象はシミュレーションや計算結果からもある程度推測できるものであった. 高性能な酵素カソードを作製できたことにより,電池出力の向上のみならず,反応選択性も付与させることができたため,体内のような燃料以外に様々な物質を含む環境下での発電が可能となってきた.血管内を模擬したマイクロ流路中において,電極の配置や,流路高さつまり流路径といったものが電池性能に影響することがわかったことから,埋め込み部位の血管径への配慮が必要であり,その際シミュレーションによる,ある程度の推測が有効であると考えられる.
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Research Products
(6 results)