2008 Fiscal Year Annual Research Report
生体への埋め込みを目指したグルコース/酸素型バイオマイクロ燃料電池の開発
Project/Area Number |
06J05285
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
都甲 真 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC1)
|
Keywords | バイオ燃料電池 |
Research Abstract |
生体埋め込みを目指した安全で小型なバイオ燃料電池の開発を目的とし,本年度は(1)電極構成物質の完全固定化,(2)電圧向上のためのセル設計,(3)出力電力の安定化システムの開発,(4)体内への埋め込みを指向した小型針電極の作製と生体内での性能評価を行った. 1.補酵素NAD(H)(ニコチンアミドアデュンジヌクレオチド)をポリマー化することで電極反応に関与する構成物質の全固定化を行った,安定性は十分でないものの,1mAcm^<-2>程度のグルコース酸化電流を得られる電極を作製することができた. 2.電池の出力電圧向上のためのセル設計を行った,超撥水表面を組み込んだマイクロ流路セルを作製することで,3つのバイオ燃料電池をほぼ自動で直列化することに成功し,1V以上の電圧を獲得することができた. 3.電池出力の安定化を,発電方式により行うことを目指した時差発電システムについて,基礎試験を行った.生分解性の高分子(PLGA:Poly(lactic-co-glyiolic)acid)を用いたシステムを作製することで原理の実証を行い,時差発電システムにより,安定した出力が可能であることを示した. 4.バイオ燃料電池の皮下埋め込みを想定した,小型・針型バイオ燃料電池の検討を行った,小型で皮下への挿入操作が可能であることや,電極表面の生体適合性に配慮した電極を作製し,生体内での試験を行った.その結果と,電極表面の観察,体外での実験結果を考察したところ,生体内での不安定な出力挙動は,電極表面への吸着物質によるものと推測した.
|
Research Products
(4 results)