2008 Fiscal Year Annual Research Report
高感度高S/N性能を維持した100dB超の広ダイナミックレンジ撮像素子の研究
Project/Area Number |
06J05298
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
赤羽 奈々 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 撮像素子 / 広ダイナミックレンジ / CMOS / 高S / N |
Research Abstract |
完全電荷転送埋め込み型フォトダイオード(PD)に隣接して飽和を超える光電荷を画素毎に蓄積する横型オーバーフロー蓄積容量(LOFIC)を用いた100dBの広ダイナミックレンジ(DR)性能を有する固体撮像素子の思想を踏襲し、高感度高S/N性能を維持しながら更なるDR拡大と更なる画素サイズ縮小を目指し、今年度は5.6x5.6μm^2の画素サイズ縮小と、200μ/e^-の高コンバージョングイン(CG)、2.2e^-の低ノイズ、±0.4%以下のゲインばらつき、93dBの広DRを同時に実現した高感度撮像素子、暗電流の発生源を明らかにして製造方法最適化することにより、100dBの広DR性能を維持しながら-40℃から85℃の温度範囲においてPDの低暗電流11e^-/sec/μm^2を実現した低暗電流撮像素子、200dB超の広いDR性能、高いS/N性能を持ちながら全照度範囲でリニア応答を持つ超広DR撮像素子について論文にまとめた(JSSC2008,JJAP2008)。超広DR撮像素子では、最適設計方法を適用することにより、たった3回の露光回数で露光切替点の高S/N性能32dBを確保して、高フレームレート13fpsと広DR 207dBを実現した(映情メ,2008)。PDピッチ4.2μmの市松RGB Bayer配列のLOFICを用いた撮像素子において、緑画素をCFを搭載しない白画素に置き換えることで、CFの吸収を無くした高感度化とLOFICの飽和信号量確保によるDR拡大を両立した撮像素子を試作・評価し、照度範囲110dBの範囲で良好なリニア特性と70μV/e^-の高CG、白画素による高感度化を確認した(VLSI,2009)。さらに、列ソースフォロアを用いたゲイン1倍の信号読出し回路により、信号読出し系のノイズを極小化して人力換算ノイズ2.5e^-と高CG 100μV/e^-、DR 93dBを同時に実現した(VLSI,2009)。
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Research Products
(6 results)