2007 Fiscal Year Annual Research Report
高感度高S/N性能を維持した100dB超の広ダイナミックレンジ撮像素子の研究
Project/Area Number |
06J05298
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
赤羽 奈々 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 撮像素子 / 広ダイナミックレンジ / CMOS / 高S / N |
Research Abstract |
完全電荷転送埋め込み型フォトダイオードに隣接して飽和を超える光電荷を画素毎に蓄積する横型オーバーフロー蓄積容量を用いた100dBの広ダイナミックレンジ性能を有する固体撮像素子の思想を踏襲し、高感度高S/N性能を維持しながら更なるダイナミックレンジ拡大(200dB超)と更なる画素サイズ縮小を目指し、今年度は200dBの撮像素子において大幅な性能改善を実現する撮像素子を考案・試作・評価を行い、小さい画素サイズ・多画素化・リニア応答・高S/N性能・高フレームレートを全て同時に実現しながら超広ダイナミックレンジ化を実現するための基礎技術を確立した。フォトダイオード蓄積と横型オーバーフロー容量蓄積、今回新しく追加した列容量蓄積と電子シャッター動作を組み合わせることにより、200dBの超広ダイナミックレンジ性能を維持しながら、画素サイズ縮小(20um角→5.6um角)と多画素化(64x64→800x600)を実現し、全照度領域で完全にリニアな応答と高フレームレート化を実現した(ESSCIRC2007,映情メ12月、EI2008)。横型オーバーフロー容量蓄積により飽和電荷数を確保した広ダイナミックレンジ化と、フローティングディフュージョンを極小化した高感度化を組み合わせることにより、100ke-の高Full Well Capacityと93dBの広ダイナミックレンジを維持しながら、200uV/e-の超高感度化と低ノイズ化2.2e-を実現した(VLSI Circuit 2007, SSDM 2007,映情メ11月)。画素ソースフォロアのフィードバック動作を積極的に用いることで、相対ゲインを1以上に向上させて、さらなる高感度化210uV/e-と低ノイズ化1.9e-を実現した(A-SSCC2007,映情メ12月,EI2008)。これらの成果を論文にまとめた(JSSC 2008,JJAP2008)。
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Research Products
(18 results)