2006 Fiscal Year Annual Research Report
超高速移動無線パケットアクセスにおける周波数領域等化処理に関する研究
Project/Area Number |
06J05299
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
留場 宏道 東北大学, 大学院工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 周波数選択性フェージングチャネル / 周波数領域等化 / オーバーラップFDE / STTD / HARQ / MC-CDMA |
Research Abstract |
次世代の移動無線通信では高速,高品質な伝送が要求されている.高速移動無線チャネルは,様々な遅延時間の伝搬路から構成される周波数選択性フェージングチャネルであるのが特徴であり,符号間干渉によって伝送特性が大幅に劣化してしまう.最近,マルチアクセス能力を持ちつつ優れた伝送特牲を得ることができるマルチキャリア符号分割マルチアクセス(MC-CDMA)が注目されている.従来のMC-CDMAでは遅延パスによるブロック間干渉を防ぐためにガードインターバル(GI)の挿入を必要としたが,GI挿入により伝送効率の低下を招いてしまう.そこで,私はMC-CDMAを対象にGIを用いない周波数領域等化(オーバーラップFDE)について検討し,従来の周波数領域等化とほぼ同等のビット誤り率(BER)特性が得られることを理論解析および計算機シミュレーションにより明らかにした.更なるBER特性改善にはアンテナダイバーシチ技術が有効である.最近,送信アンテナダイバーシチ技術が移動端末の複雑性を回避できることから注目を集めており,特に時空間ブロック符号化送信ダイバーシチ(STTD)とFDEの併用が盛んに研究されてきたが,オーバーラップFDEに従来の周波数領域STTD復号法をそのまま適用することは出来なかった.そこで私はオーバーラップFDEを対象としたSTTD復号法を提案し,従来方式とほぼ同等のBER特性改善効果が得られることを明らかにした. また,高スループット特性の実現には誤り訂正符号と自動再送要求を組み合わせたハイブリット自動再送要求(HARQ)技術が有効である.私はオーバーラップFDEを用いるターボ符号化Mc-CDMA HARQのスループット特性を明らかにし,低符号化率においてはGI挿入損分だけ従来方式よりも優れたスループット特性が得られることを示した.
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Research Products
(4 results)