2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06J05307
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高木 隆光 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | ステント / 超弾性 / 隙間腐食 / 耐食性 |
Research Abstract |
本研究は、現在ステント用材料として用いられているTi-Ni合金の安全性を改良すること、及びTi-Ni-Nb合金の優れた超弾性特性及び予歪効果を医療用ステント材料に実用することを目的としている。 超弾性Ti-Ni合金線材は、その柔軟性を利用してワイヤーを編んだ型の医療用ステントとして実用されている。このうち種々の編みステントにおいて、長期体内留置後5〜15%程度の原因不明の破損事例報告があるが、ステント折損に関する潜在的危険に関する既報はあっても、顕在的危険を指摘する報告は今までなかった。表面酸化皮膜の厚さによって、孔食の発生頻度を分類し、また、実用時に隙間腐食が起こる可能性を見出した。これにより、医療用ステントの安全性の向上に貢献した。 Ti-Ni-Nb合金の予歪効果を医療用ステントに実用する場合、ステント形状で体内温度をはるかに超える加温が必要であることが分かってきた。そのため昨年度、体内での加温を行わずとも、良好なデリバリー性、任意留置性および再狭窄防止性を兼ね備え、初期留置位置からの変位し難いステントを提供することが期待できるとして特許出願したが、今年度実際に加温しない状態でステントの特性を調べるため、実用ステントデザインを模した疑似屈曲部を作製し、曲げ特性を調査した。その結果、既存材料であるステンレス、Co-Cr合金に比較して柔らかく高弾性、Ti-Ni合金に比較すると荷重及び変形回復能に劣るという、既存材料の特性の中で比較して中間的な特性が得られている。
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Research Products
(5 results)
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[Presentation] Performances of balloon expandable Ti-Ni-Nb shape memory stent2007
Author(s)
K. Yamauchi, T. Takagi, A. Furukawa, M. Suzuki, Y. Sutou, T. Matsuhashi, K. Seiji, S. Sato, T. Ishibashi, M. Ota
Organizer
The 19th International Conference of Society for Medical Innovation and Technology (SMIT2007)
Place of Presentation
Sendai, Japan
Year and Date
2007-11-22
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