2007 Fiscal Year Annual Research Report
CW型細胞質雄性不稔イネにおける稔性回復機構および雄性不稔性発現機構の解析
Project/Area Number |
06J05312
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Research Institution | Tohoku University |
Research Fellow |
藤井 壮太 Tohoku University, 大学院・農学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 細胞質雄性不稔性 / 稔性回復遺伝子 / 花粉発達 / ミトコンドリア |
Research Abstract |
CW型細胞質雄性不稔性における稔性回復遺伝子Rf17は一遺伝子で稔性回復を支配する因子である.ポジショナルクローニング法を用いてRf17が機能不明の遺伝子Retrograde-regulated Male Sterility(RMS)の発現低下によって説明されることを証明した.RMSタンパク質の機能は不明であるが、Yeast-two-hybrid法により、Keto-acyl-acyl-carrier protein synthase(KAS)のイネオルソログosKAS IIと結合することを証明した. また、CW型細胞質雄性不稔系統の全ミトコンドリア塩基配列を決定した所、雄性不稔系統特異的なORF、ORF309を見出した.この遺伝子産物が雄性不稔性の原因になると考えられた. さらに、マイクロアレイ解析を用いた遺伝子発現解析で,雄性不稔系統で発現が変動している遺伝子を約150個見い出した.そのうちprotein phosphatase 2CをコードするDCW11をノックダウンすると、CW細胞質雄性不稔系統様の表現型を示したため、DCW11は細胞質雄性不稔性に深く関わっていると考えた.また、DCW11はミトコンドリア局在であり、同じくミトコンドリア局在のCalcium-dependent protein kinaseとYeast内で結合した.このことから、DCW11はカルシウムイオンを介したミトコンドリアシグナリングに関わっている可能性が考えられた.
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Research Products
(11 results)