2006 Fiscal Year Annual Research Report
金属内包フラーレンと自己組織化単分子膜を用いた単一分子スイッチ素子の創製
Project/Area Number |
06J05721
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
安武 裕輔 東京工業大学, 大学院理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 金属内包フラーレン / 自己組織化単分子膜 / 走査型トンネル顕微鏡 / トンネル分光 / ナノギャップ / 分子素子 |
Research Abstract |
本研究は、サブナノメータースケールで構造制御が可能なトンネル障壁として自己組織化単分子膜を導入し、金属内包フラーレンと隣接金属電極間の力学的・電気的な相互作用を制御し、金属内包フラーレンの双極子モーメントによる配向スイッチ現象を利用した単一分子スイッチ素子を創製することを目的とする。 本年度は、まず、これまで13Kの極低温だけで観察されていた分子配向スイッチ現象のより高温動作を達成するために、鎖長の異なるアルカンチオール自己組織化単分子膜を中間層として、金属内包フラーレンと金属基板間に導入し、金属内包フラーレンに働く相互作用の制御を行った。走査型トンネル顕微鏡を用いて、鎖長の異なるヘキサンチオール、オクタンチオール上のTb金属内包フラーレンの観察を行ったところ、68Kにおいてヘキサンチオール上のTb金属内包フラーレンは、基板との相互作用により熱による分子の回転が抑制され、その結果Tb金属内包フラーレンの内部構造が観察されることを見出した。さらにヘキサンチオール、オクタンチオール上のTb金属内包フラーレンに対して、68Kで走査トンネル分光測定を行い、トンネル電流-電圧特性からクーロンギャップの鎖長依存性を観察し、自己組織化単分子膜の鎖長制御による金属内包フラーレンのフェルミ準位変調の可能性について検討した。 次に、固体基板上での分子配向スイッチ素子の創製に向け、電子線露光と無電解メッキ法によるナノギャップ電極作製を行った。シリコン/シリコン酸化膜基板上に電子線露光により30nm程度のギャップを有する金電極対を形成した後、自己触媒型金無電解メッキにより、金電極をメッキすることでギャップを狭め、5nm以下のナノギャップ電極を安定して作製できる手法を構築した。
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Research Products
(4 results)