2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06J05736
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
脇 隼人 東京工業大学, 大学院情報理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 多項式最適化問題 / 半正定値計画緩和 / 疎構造 / 半正定値計画問題 / 内点法 |
Research Abstract |
今年度は,既に公開しているSparsePOPという多項式最適化問題の最小値の下界値を求めるソフトウェアの改良に従事した.まず,得られる半正定値計画問題の構造を利用して,冗長な制約を減らすことで,半正定値計画問題の求解時間を短縮することを目指した.しかしながら,実際様々なテスト問題に対して実験してみたが,冗長な制約を減らしても,有為な時間差や精度は得られなかった. 次に,半正定値計画問題を得るためにかかる時間を短縮することを目指した.SparsePOPは,MATLABを利用しているがこれを,C++で組むことで高速化を達成することができた.この作業は,修士課程の杉元君の協力してもらった.これにより,MATLABよりも数倍から十数倍の高速化が得られた.今後,大規模な多項式最適化問題に対して並列計算を行うことを予定しており,現在C++で組まれているSDPARAと呼ばれる並列計算を利用して半正定値計画問題を解くソフトウェアと組み合わせるためには,必要不可欠な作業である.現在,C++の公開を目指して,マニュアルやソフトウェアの整備を急いでいる. また,理論的な側面として,多項式最適化問題から得られる半正定値計画問題と,その多項式最適化問題の変数に対してaffine変換を施すことで得られる多項式最適化問題から得られる半正定値計画問題があるaffine変換で対応がつくことを示し,現在学術誌に投稿している.
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