2007 Fiscal Year Annual Research Report
並列分散リアルタイム処理用オペレーティングシステムの設計と実装
Project/Area Number |
06J06031
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
加藤 真平 Keio University, 大学院・理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | リアルタイムスケジューリング / オペレーティングシステム / マルチコアプラットフォーム / 組み込みシステム |
Research Abstract |
平成19年度は,マルチコアプロセッサ向けのリアルタイムオペレーティングシステムに関する研究,特にリアルタイムスケジューリングに関する研究を行った. 一般的に,マルチコアプロセッサでは、システム使用率が高くなると簡単なスケジューリングアルゴリズムではリアルタイム制約を保証することができなくなってしまう.一方,複雑なスケジューリングアルゴリズムを用いることで高いシステム使用率でもリアルタイム制約を保証できるようになるが,計算量が膨大になり実行時のオーバヘッドがしばしば問題となる. そこで,平成19年度の研究では,複雑な計算を用いることなく,かつ高いシステム使用率でもリアルタイム制約を保証することが可能なスケジューリングアルゴリズムを提案した.提案アルゴリズムは,すでに提案されている簡単なスケジューリングアルゴリズムに対して,コア間でのタスクマイグレーションを効果的に最低限必要な回数だけ発生させることで,システム使用率の向上を可能にしている.本アルゴリズム,さらにはその改良版に関して,平成19年度は2本の論文が論文誌に採択され,2本の論文が国際会議に採択された.
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Research Products
(7 results)