2007 Fiscal Year Annual Research Report
超高速光ファイバ非線形光学を用いた広帯域周波数モード間量子相関操作の研究
Project/Area Number |
06J06058
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
廣澤 賢一 Keio University, 大学院・理工学研究科, 特別研究員(DC1)
|
Keywords | スクイズド光 / 光ファイバ / EDFA / 量子光学 |
Research Abstract |
OPO光源の開発に関してはより非線形性の高いPPLN(Periodically Poled Lithium Niobate)結晶を用いることで,非線形性が高い分低いパワーでの発振が可能になり,1.5μm帯のパルス光の発振に成功した。そこで,我々はこの光パルスをSagnacループファイバ干渉計に入射することでスクイズド光発生実験を試みた。まずはカップラを93:7に設定することで,光子数スクイズド光発生実験を行い<-3dBのスクイジングを得た。一方で,本来の目的である直交位相振幅の真空スクイズド状態発生実験では,GAWBS(Guided Acoustic Brillouin Scattering)という現象により,位相ノイズが発生するため,真空スクイズド光を得ることができなかった。そこで,このGAWBSの効果を低減するためにファイバループの90%以上を液体窒素で冷却することで,GAWBSを抑制し,-0.7dBのスクイジングを得ることができた。 一方,EDFAファイバレーザ光の純粋化については,純粋化に必要な時間域のホモダイン測定技術を完成させ,RFスペクトルアナライザーとほぼ一致する結果が得られるようになった。さらにファイバレーザの純粋化の前段階として,Sagnacループファイバ干渉計から得られる真空スクイズド光の純粋化を行った。その結果,+10dBを超えるアンチスクイージングの直交位相振幅雑音を理論限界である+3dB付近まで低減することができた。 今後はより高い真空スクイズド光を得るために,GAWBSの応答の及ばない30cm程度の高非線形ファイバを用いての真空スクイズド光発生実験や,時間域ホモダイン測定技術を用いたファイバレーザ光の純粋化実験を行う予定である。
|
Research Products
(4 results)