2006 Fiscal Year Annual Research Report
ダイエット行動の心理的メカニズムについて-自己意識を中心として-
Project/Area Number |
06J06097
|
Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
鈴木 公啓 東洋大学, 社会学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Keywords | ダイエット / 痩身願望 / 自己意識 / 自己呈示 / 印象管理 / 承認欲求 / メディア |
Research Abstract |
本研究は,ダイエットの背景にある心理的メカニズムについて検討することを目的としている。自己呈示の背景にある心理的特性の一つである承認欲求に焦点をあてるが,その承認欲求が体型に関する他者評価への認知(痩身体型のベネフィット認知と現体型コスト認知の一部)を経由してダイエット行動に影響を与えているというモデルをさらに展開し,ダイエットの維持という要因,そして,他者の親密度および状況という要因も含めて,より詳細に自己呈示とダイエットの関連について検討する。 今年度は,いくつかの調査を開始した。まず,ダイエットの維持が体型に関する他者評価への認知や自己肯定感におよぼす影響について検討するため,時系列調査をおこなった。データの分析は今後の予定である。また,印象を与える他者の親密度,そして状況という要因も考慮しモデルを展開し,検討をおこなった。そのため,まず,自由記述の調査により,他者の評価を気にする状況,および,その気にする対象となる他者等について詳細に検討し,分類・整理をおこなった。その上で,状況,そして,親密度を考慮した体型に関する他者評価への認知が状況ごとの痩せ願望に及ぼす影響について検討するため,調査をおこなった。調査は継続中であり,データの分析は今後おこなう予定である。なお,メディアにおける広告が体型に関する他者評価への認知に及ぼす影響について質問紙実験にて検討した。結果,短期的なメッセージ刺激への接触は,上述の認知に対し,大きな影響力を有していないことが明らかになった。
|