2007 Fiscal Year Annual Research Report
急速凍結免疫エッチングレプリカ法による細胞膜裏打ち細胞骨格の制御機構解析
Project/Area Number |
06J06371
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
渡辺 崇 Nagoya University, 高等研究院, 特任講師
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Keywords | 細胞骨格 / 細胞膜 / 低分子量GTP結合蛋白質 |
Research Abstract |
Rac1とCdc42の標的蛋白質であるIQGAPやSra-1は、アクチンフィラメントに直接結合することで遊走する細胞のリーディングエッジに濃縮し、ラメリポディアの形成に関与している。私は急速凍結免疫エッチングレプリカ法により、細胞膜近傍におけるRac1、IQGAP1、Sra-1の局在を電子顕微鏡下で検討した。その結果、IQGAP1とSra-1はそれぞれ異なる局在を示し、Rac1との共局在もそれぞれ特徴的であった。生化学的に細胞膜画分を分離したところ、Rac1やSra-1はTriton不溶画分(細胞骨格画分)に優位に分画されるのに対し、IQGAP1はTriton可溶画分と不溶画分に分画されるごとを見出した。これらのことから、細胞膜上のRac1は空間的に異なる場所でそれぞれの標的蛋白質を介してその生理機能を発揮することを示唆することが考えられる。 細胞膜でIQGAP1は微小管結合蛋白質を介して、微小管を捕捉すると考えられている。私はCLASP2(CLIPs associating protein)をIQGAP1の新規結合蛋白質として同定し、その結合がGSK-3(Glybogen synthase kinase-3)によるCLASP2のリン酸化で負に制御されることを見出した。GSK-3は遊走細胞においてリーディングエッジで特異的に不活性化されており、CLASP2はリーディングエッジに向かう微小管にのみ局在することから、IQGAP1は局所的に微小管と細胞膜上のアクチンとを繋ぐ仲介分子であることを明らかにした。
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Research Products
(5 results)