2006 Fiscal Year Annual Research Report
高温超電導限流変圧器(HTc-SFCLT)の開発に関する研究
Project/Area Number |
06J06537
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
クルパコン C 名古屋大学, 大学院工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 高温超電導限流変圧器 / 酸化物超電導体 / 次世代超電導テープ線材 / 大容量化 / 高電圧化 / 故障電流 / 絶縁設計 / 沿面放電 |
Research Abstract |
高温超電導限流変圧器(HTc-SFCLT)の実用化に向けて,大容量化・最適化設計・絶縁設計などが必要である.Phase-3 HTc-SFCLTを大容量化するためにはBi2212/CuNi複合バルクコイルの大型化が不可欠であるが,大型バルクコイルの製作は均一性や臨界電流密度などの技術的な点および経済的な点から困難であると考えられる.一方,次世代超電導テープ導体の性能(臨界電流密度,n値,交流損失,製作長さなど)は電力機器への適用が可能なレベルになりつつある. そこで,HTc-SFCLTの大容量化を目指し,大容量化,限流特性の向上,将来の低コスト化,コイル化の容易さなどを考慮した上,次世代超電導テープ線材を用いた高温超電導限流変圧器(Phase-A:2G HTc-SFCLT,6600V/210V;100kVA)の設計を行った.まず,3種類の超電導テープサンプルの基礎特性を取得するとともに限流特性を比較・検討し,2G HTc-SFCLTへの適用可能性を評価した.また,2G HTc-SFCLTの変圧器巻線の一部を限流器巻線とすることとし,変圧器設計と限流器設計の自由度を高めることを試みた.次に,2G HTc-SFCLTの単相分を製作して,超電導変圧器としての基礎特性を有することを検証した.また,限流動作・超電導復帰特性試験を通じて超電導限流器機能を実験的に明らかにした. さらに,HTc-SFCLTの高電圧化に伴う絶縁設計のために,液体窒素/エポキシ複合絶縁構成における沿面ストリーマ放電の測定を行った.その結果,液体窒素中におけるnsオーダの沿面ストリーマのステップ進展過程を時間的・空間的に分解測定でき,沿面ストリーマのステップ進展速度および内部電界はほぼ一定であることを示した.
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Research Products
(3 results)