2007 Fiscal Year Annual Research Report
エンドサイトーシス及び細胞接着におけるAlix相同蛋白質HD-PTPの機能解析
Project/Area Number |
06J06712
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
市岡 史高 Nagoya University, 大学院・生命農学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | Alix / HD-PTP / Brox / CHMP4 |
Research Abstract |
Alix(ALG-2-interacting protein X)は、アポトーシス関運遺伝子産物ALG-2の相互作用因子として同定されたアダプター蛋白質で、アミノ末端領域に酵母からヒトまで高度に保存されたBrolドメインを有している。ヒトの細胞にはBrolドメインを持つ蛋白質が3種類(Alix、HD-PTPおよびBrox)存在するが、それらの特性や機能については明らかになっていない点が多い。本研究ではBrox(Brol domain-containing protein with CAAX motif)に着目し、AlixおよびHD-PTP(His-domain-containlngprotein tyrosine phosphatase)との性質比較、新規相互作用因子の探索および細胞内局在解析を行った。酵母とヒト培養細胞を用いた解析から、(1)BroxがAlixやHD-PTPと同様にCHMP4と結合すること、(2)ヒト培養細胞に発現させたBroxがゴルジ体近傍に局在すること、(3)Broxがエクソソーム蛋白質として細胞外に放出されること、(4)カルボキシ末端に存在するCAAXモチーフが脂質修飾(ファルネシル化)を受けることが明らかとなり、Broxのゴルジ体-エンドソーム間における小胞輸送およびエキソサイトーシスへの関与が示唆された(Ichioka, et. al.,FEBSJ.,(2008)275,682-692)。今後はAlix、HD-PTPおよびBroxに対してRNA干渉による発現抑制を行うことで、それぞれの生理機能を解析することを計画している。
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Research Products
(2 results)