2006 Fiscal Year Annual Research Report
階層的挟み撃ち探索を用いたAND/OR木探索の並列処理による高速化
Project/Area Number |
06J06909
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
鷹野 芙美代 早稲田大学, 理工学術院, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 並列処理 / 人工知能 / 探索問題 |
Research Abstract |
探索問題は人工知能の基礎として盛んに研究されており、人間の思考・推論の表現など様々に用いられている。しかし、探索範囲が広いと解の発見に長時間必要となるため求解の高速化が望まれている。そこで、本研究では、AND/OR木として表される問題の探索を例として、処理の高速化を図る。 本年は、評価の高い節点からと低い節点からの探索経路を並列に探索する手法であるAND/OR木階層的挟み撃ち探索において、さらに多くの経路を並行に探索する並列複数経路並行探索を提案し評価を行った。AND/OR木では評価の高い節点に解がある可能性が高いが、評価の低い節点に解があることもあり、評価の高い節点と低い節点を並行に探索することは有効である。また、多くの探索経路を探索できるように多くのプロセッサを用いることにより効果が得やすい。しかし、従来のAND/OR木階層的挟み撃ち探索ではプロセッサ数までの経路しか並列に探索できない。そこで,並列複数経路並行探索では,各プロセッサがそれぞれ複数の経路を並行に探索することで、プロセッサ数が少ない場合にもプロセッサ数よりも多くの経路を探索することができ、1つのプロセッサが1つの経路のみを探索する従来手法よりも高速化することができる。 本手法の評価の結果、並列複数経路並行探索を用い、探索経路の性質によって、各プロセッサが並行に探索する経路数を変化させることで、1つのプロセッサが1つの経路を探索する並列探索手法であるAND/OR木階層的挟み撃ち探索よりも、さらに高速に探索を行うことができると確認された。
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Research Products
(1 results)