2007 Fiscal Year Annual Research Report
テラヘルツ応用のためのトランジスタ構造素子の理論及びコンピュータモデリング
Project/Area Number |
06J06968
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Research Institution | The University of Aizu |
Principal Investigator |
佐藤 昭 The University of Aizu, コンピュータ理工学部, 特別研究員(DCZ)
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Keywords | 電子デバイス・集積回路 |
Research Abstract |
トランジスタ構造素子のチャネル内プラズマ振動を利用したTHz波発生・検出器が注目を集めている。本研究ではこれらの素子の動作原理の解明、素子特性の解析および改善案の提案、新たなTHz波発生・検出器の提案を目的とし、素子のシミュレーションを行う。本年度は昨年度に引き続き、ヘテロ構造二次元電子チャネル横方向ショットキー接合素子について、素子の理論的解析、コンピュータシミュレーションのための素子モデリングおよびシミュレーションプログラムの開発、シミュレーションによる解析を行った。 今年度は、シミュレーションプログラムの開発に関しては、無衝突ブラゾフ方程式および境界条件を、二次元電子ガスの位置座標の自由度のうち一つについて積分することで、シミュレーションの速度を大幅に改善し、その結果、シミュレーションのメッシュを細かくとることにより、より精度の高い解析が可能となった。 シミュレーションによる解析の結果、ソース/ドレイン電極を有する素子においてプラズマ波が著しく減衰することを発見した。また、数学的解析においても同様の結果が得られた。この減衰は、ソース/ドレイン電極においてオーミック接合を仮定したとき、プラズマ波に寄与する電子が接合に流れ出し、その結果、プラズマ波のエネルギーが消失して起こるということを同定した。
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Research Products
(5 results)