2007 Fiscal Year Annual Research Report
スマートアンテナを利用するアドホックネットワーク通信プロトコルに関する研究
Project/Area Number |
06J07000
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
高田 昌忠 Shizuoka University, 理工学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | アドホックネットワーク / 通信プロトコル / 無線ネットワーク / メディアアクセス制御 / スマートアンテナ / 指向性アンテナ / MACプロトコル / ルーチングプロトコル |
Research Abstract |
近年ユビキタス情報通信のための基盤技術として,無線端末だけで構築されるアドホックネットワークが注目されている.電子制御によりアンテナの指向性制御が可能なスマートアンテナを利用することでネットワークの性能を向上させることが期待されているが,そのためには様々の課題の解決が必要である.また,端末間でマルチホッフルートの構築・維持を行うルーチングプロトコルが必要である.本研究の目的は,アドホックネットワークにおいてスマートアンテナを利用メディアアクセス制御プロトコル(以降,指向性MACプロトコル)およびルーチングプロトコルの諸問題を解決し,ネットワーク全体の性能を向上することである.具体的には以下の2つの研究課題に取り組んだ. 1.指向性MACプロトコルの問題の解決及びの性能評価 2.スマートアンテナを利用するルーチングプロトコルの提案及びその性能評価 本年度は研究課題1に関して,指向性MACプロトコル後論解析を行った.これまで指向性MACプロトコルの評価には主にシミュレーションが用いられており,数学的な解析による評価はほとんどなされていなたった.報告者はまず,無線LANのモデルでの指向性MACプロトコルの理論解析を行った.そして,従来の解析では考慮されていなかったdeafness問題がスループット性能を低下させることを示した.つぎに,マルチホップのモデルで理論解析を行った.まず,スマートアンテナを利用することによる同時通信数の増加の効果を解析した.これを基にマルチホップアドホックネットワークにおける指向性MACプロトコルのスループット性能を解析可能な階段である.研究課題2に対して,スマートアンテナを利用することでネットワークの負荷を分散させる方式を提案した.シミュレーションによる性能評価を行い,従来方式と比較してパケット到達率が最大300%改善することを示した.
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Research Products
(4 results)