2006 Fiscal Year Annual Research Report
脳磁計(MEG)を用いた知覚対象および知覚時刻の推定とその工学的応用
Project/Area Number |
06J07126
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Research Institution | NTT Communication Science Laboratories |
Principal Investigator |
天野 薫 日本電信電話株式会社NTTコミュニケーション科学基礎研究所, 人間情報研究部, 特別研究員(PD)
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Keywords | 視覚 / MEG / 脳磁図 / BCI / BMI / 心理物理 / 生体計測 / 脳計測 |
Research Abstract |
反応時間(RT)とMEGを同時計測し,Integratorモデルの精緻化を進めることで,人間の知覚がいつ,どのように成立するのかをすることで検討した.具体的には1.単一試行データへの適用を行った.MEGの加算平均データではなく,単一試行データを用いた知覚時刻の推定は,以後全ての研究課題の第一ステップとなる.Integratorモデルの精緻化という神経科学的な側面からは,加算平均データに対する解析でもそれほど問題はないが,4.Brain Computer Interface(BCI)への応用におけるリアルタイムな知覚の推定を考えると,単一試行データを用いた解析が不可欠になる.続いて,2.最適な知覚時刻予測モデルの確立を行った.刺激入力後のMEGデータを一定の重み付けで積分する,最も単純なIntegratorモデルを精緻化した.知覚時刻の予測に最適なIntegratorの重み付けを見つけることで,入力刺激の知覚に,どの潜時帯におけるどの領野の脳活動がより本質的な役割を果たしているのかを検討した.最後に3.刺激の一般化によるモデルの妥当性検討を行った.具体的には背側,腹側それぞれの経路を刺激する視覚刺激,さらには聴覚,体性感覚など様々な感覚刺激に対する知覚に関して,2.最適な知覚時刻予測モデルの確立を進めた.Integratorモデルでは,知覚時間とボタン押しに要するMotor系の遅延の和がRTになることを仮定しており,Motor系の遅延は刺激のモダリティによって変化しないと考えられる.この遅延時間が刺激のモダリティによらず一定であることが示唆された.
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Estimation of the timing of human visual perception from magnetoencephalography2006
Author(s)
Amano, K., Goda, N., Nishida, S., Ejima, Y., Takeda, T., Ohtani Y.
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Journal Title
The Journal of Neuroscience 26・15
Pages: 3981-3991